塀の中へもっと手紙を!

塀の中に手紙を
受刑者や被告人・被疑者など、いわゆる刑事施設(刑務所・拘置所・留置場)に収容されている人との間でとれるコミュニケーション手段は、面会と手紙に限られます。

刑務所で懲役を受けている人などは、刑務所の中から出せる手紙の通数に制限がありますが、皆さんが塀の外側から手紙を送るにあたっては、通数制限などの制約は一切ありません。

もし、身近な人が逮捕され、その人の社会復帰を望むのであれば、ぜひ手紙を送ってあげましょう。

更生や社会復帰も塀の外からの手紙ひとつで大きく変わる

収監されている人との手紙は、単なるコミュニケーションや連絡手段としてだけでなく、社会との接点という役割があります。

もちろん、手紙を1通送っただけで、社会が良くなったり再犯率の低下に直接影響を与えるわけではありません。しかし、社会を構成する私たちが塀の中にいる家族や知人へ「手紙を送る」というアクションによって、その人の社会復帰や更生の一助となるのであれば、大変素晴らしいことです。

受刑者にとって手紙は貴重な楽しみ

刑務所・拘置所・留置場の中は、基本的に娯楽がありません。刑務所では受刑者同士のレクリエーションやテレビ視聴時間もありますが、塀の外にいる友人や家族とのコミュニケーションに勝るものはありません。

今日は手紙来るかな?と、毎日本当に首を長くして待ち侘びている人が殆どです。

思春期にラブレターを貰った事がある方は分かるかも知れませんが、それと同レベルの感激を想像してみて下さい。それくらい、塀の中の人間にとって手紙とは有難いものなのです。

知っていますか?手紙のやり取り自体が仮釈放の材料にもなる事を

意外と知られていませんが、受刑者にとって塀の外の人との文通があるかどうかは、仮釈放にも影響します。「この受刑者にはよく手紙が届く」>「出所後に支援しれくれる人がいるなら社会復帰の可能性も高いだろう」という理由からです。

もちろん、実際の仮釈放にあたっては、受刑態度や身元引受人など、様々な要素が関係し、決して手紙の有無だけで単純決まる訳ではありません。

何より手紙は唯一の社会との接点で嬉しい

受刑者は一か月あたり、中から発信するにあたっての手紙の通数制限がありますが、塀の外にいるあなたから手紙を送るにあたっては、通数の制限がありません。外部からの手紙は、塀の中にいる人間にとって唯一の希望と言ってもよいでしょう。

実際に手紙を書こうとすると、便せんに文章を書いて、封筒を買ってきて切手を貼り、郵便ポストへ投函する、といった一連の作業はとても億劫に感じます。その場合、ハガキ一枚に一言コメントを書いて送るだけでも本当に嬉しいものなので、どうか、手紙を書いてあげて下さい。